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ネイリスト 疋田千広

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ネイリストのお仕事についてネイルサロン経営者へインタビュー

ネイリストになって独立するまでの経緯その1

ネイリストの疋田千広さん

――職業と自己紹介をお願いします。

ネイリストの疋田千広、25歳です。マイペースで結構自由気ままな感じでやっています。

独立してから、1年7ヶ月経ちました。時が経つのは早いなと思って意識しているのかもしれません。

おしゃべりが好きでネイリストに

――ネイリストになってから独立するまでの経緯を教えてもらえませんか?

高卒で就職して、ハウスメーカーの人事事務をしていました。元々私がおしゃべり好きだったものですから、事務の時はその事でよく怒られていました。

でもネイリストは仕事の合間にお客様とお話しするのも大事な仕事で、1人2時間かかるとして1日4人やると、合計8時間お客様とおしゃべり出来るんですよ。

もちろん仕事に専念しないといけない部分もありますが、お客様とお話ししながら過ごせるのは凄くいいなと思いまして、私もネイリストになって23歳でお店を持ちたいと漠然と思うようになりました。

また、仕事柄みんなの給料や評価を、意識していなくても見る事が出来たんですよ。

そうするとあまり仕事していない人でも残業代をたくさん申請していたり、逆に頑張っているのに全く残業代を申請していなかったりする事があるんです。また上司によって評価が異なる事もありました。

そういうのを見ていると何となく悲しくなって、頑張ったら頑張った分だけ納得いく結果が欲しいなと思うようになりましたね。

そして、その仕事を辞めたんです。それから派遣の事務の仕事をしながらネイリストの学校に通って、ネイリスト1級まで取得する事が出来ました。

ところがその時、結婚を意識していたので私も土日休みの仕事がいいなと思うようになり、事務職を続けて一旦ネイリストになる事を辞めようと思った時期もありました。

でもその恋人と別れることになり、やっぱりネイリストとして頑張ろうと思って就職活動を始めたんです。私は最初から独立をするつもりでサロンに就職して、最初のお店で1年、そして次のお店で半年働いた後、独立して現在に至っています。

唐突に、宣言通り独立

最初のお店で1年働いた後に次のお店に転職し、ネイルサロンで働きながらシェアオフィスの端っこでネイルをやらせてもらっていました。

その時は月8日の休みがあったので、そこでも20人ぐらいの友達相手にネイルをやっていたのですが、ある時友達から「ここだけでやれば?」と言われたんですよ。

その時私は「ああ、そうだね」と軽く返事をしたんですけど、その日の夜、友達がfacebookに「友達が独立しました。よかったら行ってあげて下さい」という投稿をしてしまったんですね。

この時、私はまだ独立するとはっきり決めた訳ではなかったのですが、友達がそんな投稿をしたので慌てて店長に辞める旨を伝え、急いで道具を揃えたりインテリアを整えたりして、始める事になったんです。

そしてまずアドレス帳に入っている女子全員に「独立したのでよかったら友達にも来てもらえるようにお願いしてもらえませんか?」とメールやfacebookで伝えて、スタートしたという感じでした。

友達は特別多かった訳ではなく、普通に友達がいただけです。

準備する期間もなく、もう唐突に始めました。でもお休みの時に少しずつやっていたのは、ある意味準備と言えば準備ですね。

それから事務職を辞める時に「23歳で独立するから辞めます」と宣言していて、24歳になる1ヶ月前に独立出来たので、一応宣言通りになって、ずっと無駄に口にしていたのがかえってよかったのかなとも思いますね。

もし時間があればその分準備が出来てよかったのかもしれませんが、時間がなかったので色々やりながら準備した事が結果オーライになったのかなと、私の場合思います。

始めた当初はネイルの色も10色しかなかったのですが、お客様が来るたびに色が増えてもっといいものが出来るようになっていったので、お客様が一緒にそうなっていくのを喜んでくれたり応援してくれたりしたんですよ。

そういう意味では、最初からお金を使っていいものを購入してやるよりも、お客様とコミュニケーションが取れてよかったのかなと思います。

最初は机1個から始めて、徐々に増やしていったのが、かえってよかったのかもしれません。

バリアフリーにして障害者の方でも気軽に利用出来る店にしたい

――1年7ヶ月経ってみて、自分の目指しているものがどのぐらい達成出来たかとか、今後もっとやりたい事とかはありますか?

将来的にはちゃんとしたテナントを持ちたいと思っているのですが、バリアフリーにして車椅子の方でも気軽に来店出来る店舗にしたいと思っています。車椅子の方がネイリストとして働く事が出来る場所を作って、積極的に独立を応援していきたいですね。

普通は人材を確保したいと考える事が多いと思うのですが、1人1人皆価値観は違うと思うし皆それぞれでやりたい事があるはずなんです。ですからどんどん独立してもらって、自分のやりたい事をやってもらえたらいいなと思っています。

それから私は手作りが好きなので、お店のものをなるべく手作りのものにして、外装も小屋のようにしていけたらいいなと思います。今の壁とか窓枠、それから後ろの棚とかも全部手作りなんですよ。

そういう意味で、私は経営者というよりは職人なのかなとも思いますね。ある意味、ネイリスト自体も職人ですよね。やはりお客様に喜んで頂けるようにやっていく事が大切ですね。

実は私元々不器用で、やる事自体は好きだったのですが、どれも大雑把で、私がネイリストになった時に両親が「あんなに大雑把で絵も禄に描けなかった子なのに、こんな事が出来るんだ」って驚いていましたね。

お客様の立場に立って負担がかからないようにしつつ要望を叶えていきたい

――おしゃべりが好きでネイリストを目指されたとのことですが、他のお仕事を考えられた事はありますか?

考えた事もありますけど、独立したいという気持ちがあったので、独立がしやすいネイリストを選びました。

メイクのお仕事も考えたのですが、技術面でも仕事の上でも独立が難しかったですし、その時は他にあまり思いつかなくて、何となく浮かんだネイルを選んだ感じです。

私はあまり考えないで行動してしまうので、それがよくない所でもあるのですが、あまり考えすぎるとかえって行動出来なくなるので、今回に関してはよかったのかなと思います。

独立を考えて行動していたので、ネイルが出来るようになるスピードも速かったような気がしますし、お客様ともすごく仲良くなれましたね。

それから自分で考える力が身について、常に「こうしたらお客様が喜んでくれるかな?」とか「こういうデザインを学びたいな」という感じに、前向きに色々考えられるようになったのはよかったなと思います。

ネイルサロンで働いていると、やはり時間に追われてしまって、間に合わなくなると店長や先輩に怒られてしまいますし、とにかく仕事を回していかないといけなかったんです。

それから毎月決まったデザインパックのコースがどこのサロンにもあるのですが、そうするとそれしか出来なくなってしまうし、デザインの幅も広がらない上にやっている私達も同じデザインばかりやるマシンのようになって飽きるんですよ。

なので!! なるべくそういうのをやめて、どんなデザインでも出来るように対応していこうと思っています。その結果自分の技術も上がりますし、お客様とも仲良くしていただけて、一緒に遊びに行ったりするようになる事もあります。

中にはお客様の結婚式に呼んでもらったり、お客様のご家族と一緒に遊んだりする事もあったりして楽しいですね。いい事ばかりですね。

――仕事をしていて辛かった事はありますか?

「今後大丈夫かな?」とか「もしお客さんが来なくなったらどうしよう?」とか「私が怪我をしたらおしまいだな」という漠然とした不安は常にあります。でも今のところ悪い事はないので、救われていますね。

今のところ、絶対にやってよかったですね。

障害者の方でも働けるような環境を作って少しでも可能性を伸ばしてあげたい

――お仕事をする上で心がけている事ですとか、普段から心がけている事はありますか?

なるべくお客様の気持ちになって仕事をする事ですね。

色とか装飾品とかアートで迷う方も多いんですけど、結構私も敵情視察で毎月色々なサロンに行くと、先ほどちょっとお話ししたように時間との勝負という部分もあるので、お店の方から「早く決めて欲しい」というオーラを凄く感じるんですよ。

でも私はそういったオーラを出さないようにしてお客様に不快な想いをさせないようにしたりとか、お客様が迷っていたら一旦そのネイルをのせてみるようにして、なるべくお客様の気持ちが分かってあげられるように心がけています。

後はお客様が好みそうなものをどんどん提案していって、それが気に入らないと言われたら手直しをしたりして、臨機応変に対応しています。

――ネイルの時間の間は、ずっとおしゃべりされているのですか?

集中している時はしゃべらないですけど、それ以外の時は大体しゃべっています。

私のところは料金が安いので結構アートを多めにやる人がたくさんいらっしゃって、2時間半ぐらいかかりますね。基本は予約です。

中にはおしゃべりをしに来られるお客様もいらっしゃるので、そういう意味でも楽しいですね。

バリアフリーにしたいと思ったきっかけ

――先ほどバリアフリーにして障害者の方でも利用しやすい環境を作りたいとおっしゃっていたのですが、そう思ったきっかけは何ですか?

前に働いていたサロンで車椅子のお客様が1人いらっしゃったのですが、その方が来店された時にもっと案内がしやすい環境だったらよかったのになと思った時から、そういう方がよく目に留まるようになったんです。

今では単にお客様としてだけでなく、そういう方がネイリストとして仕事出来ればもっと仕事の幅が広がるのではないのかと思っています。

こういう仕事には就けないと思っていても、私達が環境を整えて就けるようになれば、可能性も広がるだろうなと思っています。

それから、ビッグイシューってあるじゃないですか? 前の職場のサロンに向かう途中でそれを販売している人がいたんですけど、その人はいつも一生懸命販売しているんですよ。

普通は地面に座って、ただ客が来るのを待っている人が多いんですけど、その人は寒くても暑くても背筋を伸ばして一所懸命「買ってください」と主張しているんですよ。でも無理やり買わせようという感じはなくて、凄く好感が持てましたね。

私はその人を見て、恵まれた環境の中で適当に働いている人もいる中で、こんなに一所懸命働いている人もいるんだと思って、凄く勉強になりました。実際に購入しました。

そうやって一生懸命やっている人に色々なチャンスがあったらいいなと思いますね。

これからもどんどん人と出会って自分の目標に出来るような人に巡り合いたい

――「この人の影響を受けた」とか「こんな人になりたい」といった目標や憧れはありますか?

そういう出会いはあまりないので、今後はもっとフットワークを軽くして色々な人と出会って、そういう人を見つけたいですね。

――むしろ人よりも「私がこうなる」という思いを持たれるかもしれませんね。

理想を言えばそうなんですけど、今はまだそういうのは難しいですね。

――以前は「23歳で独立しよう」とおっしゃっていた訳ですが、今はどんな目標がありますか?

27歳までに結婚して、バリアフリーのお店を作りたいと思っています。今年26歳になってしまうので、後1年半です。

やはり新宿付近だったら誰もが来やすいと思うので、そこにお店を出したいです。競争が激しいですが、その方が腕も上がるし刺激になっていいと思います。それに人が集まる場所ですので、新作とかの情報も早く引っかかると思います。

これからネイリストになりたい人へのアドバイス

――これからネイリストになりたい人へ何かアドバイスがありましたらお願いします。

私がまだサロンにいた時、仕事が終わってから毎日練習していたんですけど、毎日やっても中々上手くならなかった時期があったんです。

それでどうしてなんだろうと考えた時に、先輩から見てきれいと思われるとか、試験のレベルで「これぐらい」とか、人が見て「これぐらいかな」という基準を考えていたから上手くならないんだという事に気づいたんです。

人が見るのではなく自分が見て「これは本当にきれいなのか?」という自分の基準を高めていって、その基準をぶれないようにして練習していく事が上達のコツだと思います。

「先輩、これならきれいって言ってくれるかな?」とか「これならお客さんもきれいだと思ってくれるかな?」という考えでは、あまり上達しないと私は思っています。

とにかく自分が今出来る最大限の事を常にやればいいし、出来なかったらもっときれいにやる為に、他のきれいな作品を見て学び自分の基準を高く設けてそこへ向かってやっていく事を心がけています。

――そういったゆるぎない自信があって、それに向かって努力した事が報われて、独立する事が出来た訳ですね。そこに気づいた事は、もしかしたら今のご自身を支えているのかもしれないですね。

はい、そうかもしれません。

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