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インタビュー

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シューコンシェルジュ 星亮太郎

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シューコンシェルジュのお仕事について星さんへインタビュー

お客様に同行して靴を選ぶシューコンシェルジュの仕事

シューコンシェルジュの星亮太郎さん

――自己紹介をお願いします。

星亮太郎といいます。職業はシューコンシェルジュです。

お客様と一緒に靴屋さんに同行してショッピングをします。靴をお選びしていくという仕事です。

そこから靴を買っていただいて、その靴を10年20年と長く履けるように磨いたり、かかとの修理をしたりというメンテナンスをしていく、靴のコンサルというか、そういう仕事ですね。

革靴がメインですが、カジュアルなスニーカーとかも扱っています。

よく行くお店とかは決まってはいないですけど、大体のご予算と、どういうデザインがいいかというところでお選びして、新宿、渋谷、あとは銀座とか赤坂とかそういうところを巡る形が多いですね。

有名な靴屋さんとかを回るので、そこでしか扱っていないものもありますので、そこを巡るという感じです。

靴の修理工房から独立

――この仕事をしようと思ったきっかけは何ですか。

もともと百貨店の靴の修理工房で働いていたので、靴の修理とかがメインでした。

そこから独立して、お客様に靴を選んでいくというところがあるので、最初は靴磨き職人としてお客様とご紹介でお会いして、その場で磨かせていただいたり修理をしたりしていました。

でも絶対的にお客様が靴を持ってらっしゃらない方が多いと感じていたので、それを変えていこうということで同行ショッピングをしていこうと思って、スタイルを変えたんです。

知り合いにパーソナルスタイリストの方がいて、その方は服を選んでいくんですけど、私はスタイリングというより靴を選んでいくという形で変えていこうと思ったんです。

そこからシューコンシェルジュとして、メインを靴の同行ショッピングにして、アフターフォローで長く履けるようにメンテナンスケアをしていくというふうにしました。

お客様は、主に保険の営業マンの方とか、あとはオーダースーツとかファッションの仕事をしている方が多いです。どちらにしても靴を大事にされる方ですね。

シューコンシェルジュの仕事―革製品のケア、クリーニングやカラーリング

――デパートに勤めていたところから、今の仕事をしていこうと思うきっかけはあったんですか。

池袋にある喫茶店がありまして、そこに入った時に、窓際で靴を磨いている男性がいたんです。

その方にものすごく衝撃を受けたので、お客様と別れてからその方にお声かけをして、お茶をしながら仲良くなったんです。

彼は百貨店の靴の売り場で、靴の販売員をやりながら靴磨きをやっているんです。今はオーダースーツをされているんですけど、彼のライフスタイルに衝撃を受けたんです。

自分からビジネスを始めてみたいと考えていたので、そのきっかけができた感じで、自分でちょっとやってみようと思いました。それで道具を全部揃えて始めました。

店舗を考えていたんですが、固定費とかそういうものがかかるし、店舗を構えるとそのエリアのお客様を迎えるというのが一番大きくなってしまいます。

そうじゃなくてお客様の近くに行ってサービスをお届けしたいというのがあって、それで出張型にしたんです。

クリーニングやカラーリングも、革製品は何でも扱います

――磨いたり修理をしたりというのをメインでされているんですか。

最初はそうでしたね。靴以外にも、鞄とか財布とか革のジャケットとか、皮製品であれば何でも、ケアとかクリーニングもします。

同行ショッピングで購入したものは、定期的にお預かりさせていただいて磨いたり、雪とか雨でシミとか汚れが付いたりしたら、クリーニングして新品の状態に戻して履いていただくというのをやっています。

水洗いしてカラーリングで色をかけたりというのもします。じゃぶじゃぶ洗うわけではなくて、皮用の石けんがあって、それを泡立てて汚れを泡に付着させて取るというクリーニングです。驚かれるお客様が結構多いですね。

じゃぶじゃぶ濡らしてしまって水分が入りすぎてしまうとシミになったりするんですけど、全体的に薄く濡らしてあげて、そこから泡立てて洗ってあげてしっかり乾燥させればシミにもならないし、綺麗になります。

ご依頼が多いのはコーヒーとかお茶とかです。取りにくいですけど猫とか犬のおしっことか、多いですね。臭いは取れづらいですけど、シミは取れます。一番取れにくいのは人間の血液とかですね。

それ用の洗剤を使います。ただ洗ってしまって色が抜けてしまった部分もあるので、その部分を補色して戻してあげて、新品の状態までしっかり戻しています。

皮用の絵の具みたいなものがあるので、それを混ぜていってその鞄に近い色を作って塗ります。

皮によってできないものもあります。ぬめ皮というのがありまして、どちらかというと皮って、牛の皮ですけど、1回洗って血液とか油とかを落としてあげて、そこから腐らないように防腐剤というか、なめすんです。

そのなめしの時に人間の素肌のような、すっぴんのような状態で作られる皮がぬめ皮なんですけど、それ自体が補色とか難しいんです。

すっぴんの状態なので染めてあげる時にシミやすいというのがあります。雨とかもしみこみやすくてシミになりやすいです。その皮は結構汚れを取るのが難しいですし、カラーリングも難しいです。

靴屋さんが教えてくれない技!最初にクリームで磨くのが靴の長持ちの秘訣

――靴って磨いたりメンテナンスしたりするのはご自身でやる方が多いと思うんですけど、実際どのくらい持つものですか。

履く頻度にもよりますけど、毎日履かれるようでしたら1週間に1回は磨いてあげた方がいいと思います。

3足お持ちの方でしたら、履かれて2週間に1回は綺麗にしてあげたらいいと思います。

皮自体はクリームで保湿して油分を与えてあげれば栄養的には持つんですけど、表面の汚れは毎日履かれると付きますから、やはり1週間に1回は軽くブラッシングしたりほこりを取ってあげたり、からぶきして表面の汚れを取るというのは必要だと思います。

でもどちらかというと、通常はからぶきとブラッシング程度でできるように強めに磨くので、月1回とかのメンテナンスで大丈夫です。よほど大きなダメージさえなければ大丈夫だと思います。

買った当初にクリームで磨くのが長持ちのコツ

――靴を長持ちさせるには、どうするのが一番いい方法ですか。

買った当初に最初にクリームを入れて磨いてあげた方がいいです。

工場で生産されて店頭に並ぶまでに皮が乾いている状態になるんです。照明とかも当たってどんどん乾燥してくるので、皮が固い状態で、そのまま履かれると結構足に馴染みにくいんです。

なのでしっかりクリームで保湿してあげて、皮を軟らかくしてあげることによって、足に合いやすくなります。

服も1回買ってから洗濯機で洗ったりしますよね。靴も同じで、しっかりクリームを入れて馴染ませて下ろしてあげてから履いた方がいいです。

靴屋さんは、どちらかというとそういうことを言わないので、その時に試し履きはされると思うんですけど、やっぱりトラブルは発生しやすくなりますね。

大抵の人が靴を選ぶ際に、履いて選んでというのは大体5分から10分ぐらいだと思うんです。ヨーロッパの方では、靴を選ぶときに40分から50分ぐらいかけるんです。

1回履いて、10分でも20分でも、履いて歩くんです。それで自分の足に合っているかどうかを確かめるんです。そうじゃないと、既製品って右足と左足の形が同じに作られているのですが、人間の通常の足は違いますからね。

なのでちゃんと試して履かないと、後々履いて歩くことによって、トラブルが発生しやすくなります。それを緩和するために、しっかり下ろして磨いて、履いていった方がいいんです。

最初はカウンセリングから―足の状態と利用シーンに合う靴選び

――そういうこともお客様にお伝えされるんですね。

そうです。最初はカウンセリングから入って、右足と左足でどれぐらい特長があるのか、長さもそうですし、甲長で幅広だとか外反母趾だとか、そういうところを見ていきます。

そこからビジネスとかプライベートとかカジュアルとかどういうシーンで履くのか、どういうスーツに合わせるのかというところで、雑誌から靴をお選びしていくという感じです。

そしてデザインが決まってご予算とか日にちを決めて、新宿の靴屋さんとか、こちらでセレクトさせていただいて、ご同行するという形です。

そして試し履きをしていただいて、ちゃんとエッジングが合ってるか確かめて、ご購入いただいてから下ろしてあげてお渡しするという形です。

――そういう靴屋さんもあったらいいですけどね。

なかなかないですね。靴屋さんもお客様に買っていただくというのがあると思うんですけど、売りっぱなしというか、そこからのアフターフォローがないですね。靴もアフターフォローがないとリピーターのお客様にならないですね。

だから買っていただいてお渡ししてから、月1回はお会いさせていただいて、フィッティングの状態とか靴の状態とか確認はします。

合った靴を探して喜ばれること

――普段同行ショッピングの時などに気を付けていることとか心がけていることはありますか。

どういう靴が欲しいのかというのもありますし、その靴自体でお客様がどういうイメージを持たれたいのかというのもあるので、そういうところのご要望をお聞きするというのもあります。

あとは小さなトラブルとかストレスとか、そういうことをくみ取るということに気を付けています。

――仕事をやっていて良かったと思うこと、大変なことは何ですか。

良かったことは、お客様の足に合った靴をお選びするので、ジャストフィッティングしたものを履かれてすごく喜ばれることです。

なおかつしっかり磨いてお渡しするので新品の物より綺麗になり、毎日履かれることによって愛着がわいてきてこの靴、すごくいいんですと毎回喜んでいただけることです。

あとはいろんな周りの方々がご紹介下さったり、口コミでいい噂が広まったりするのですごくうれしいです。

大変なところはアフターフォローの部分で、雪とかで多くのダメージを負われた時はクリーニングしても綺麗にできなかったりとか、そういうところですね。

雪の時期や梅雨時は、トラブルが発生しやすい時期ではありますね。そういう日に履かないようにするとは思うんですけど、結構天候は急に荒れますからね。

雨の日のアフターフォローとかはお伝えはしてるんですけど、それでもまかないきれないところが出てくるので、そういう時は汚れとか付きますね。

雨で濡れた靴は水分を吹き取り天然乾燥!革靴にドライヤーはNG

――雨の日用の靴とかも売ってますけど、やはり雨の日はそれ専用の靴の方がいいんでしょうか。

雨の中に塩分が含まれているので、それが皮にとって悪いんです。

特に1日履いているとずっと皮に雨が入っていく状態なので、雨の日用の靴が必要かなというのはありますね。

最近だと結構いろんな靴が出てきて、ゴムなんですけど紳士靴のデザインをしてるものとかも出てますし、強力な防水スプレーとかも出てるので、雨の日用の靴でも長く持たせられるようにグッズが出てますので、雨の日用の靴は必要だと思います。

家庭でできる雨に濡れた靴のメンテナンス

――実際雨の日でも履かなきゃいけないと思うので、革靴に家庭でできるメンテナンスの方法はありますか。

まずは濡れたら、とりあえず表面の水分を取るということですね。からぶきをするので、雑巾などが良いです。あとは中も濡れていますので、新聞紙を詰めてあげて中の湿気を取るというのが必要です。

あとは靴ひもも濡れちゃっているので、それを全部取って乾かしてあげるということですね。

ドライヤーとかを当てちゃうと高温が皮にずっと当たっているような感じになるので、乾いてはいくんですけど、乾燥してきちゃうんです。天然乾燥がいいので、陽射しに当たるようなところで湿気を取ってあげることです。

大体1日から2日ぐらい乾かしてあげて、そこからクリームを入れて磨いてあげた方がいいです。

スニーカーとかそういうものはいいんですけど、皮の場合はやはり高温をずっと当ててしまうと乾燥してしまいます。乾燥しすぎてしまうとヒビが入ってしまうので、あまりドライヤーはおすすめしていないです。

足は第二の心臓―シューコンシェルジュでしっかりフィットした靴選びを

――お客様にとって同行ショッピングで靴を選ぶメリットは何ですか。

多分ご自身でデザインとか選んでいると思うんですけど、フィッティングの部分でどういうふうに足に靴を合わせるのかというのはあまり知られていないんです。

例えば試し履きされる時に、靴ひもを少しほどいていただいて靴ベラを入れるんですね。

大抵の方はつま先をトントンとやられたりすると思うんですけど、それだと前に行っちゃうので、その状態で結ばれたとしてもちゃんとしたフィッティングにならないんです。かかとの方で合わせるんです。

そういったことを知らない方が多いんですが、かかとの部分で合わせてしっかりホールドされてるかどうかというのを確かめて、そこから靴ひもをしっかり結んでいただいて選んでいくというのが大事なんです。

フィッティングの部分は自分の感覚で選んでしまうとやはり難しいので、しっかりしたフィッターの方に選んでもらえるというのはメリットです。

自分の足に合ったものをしっかりと選べるのが、一番のメリットだと思います。

あと革靴は、つま先の部分のデザインがシュッとしたものだと圧迫してしまうので、足のつま先の形に合わせて靴のデザインを選んであげなけいといけないといった事も大事です。

間違いなく長く履いていけるような製法の靴を選んでいくので、お客様としてはその靴を5年10年と長く履いていけるしっかりとした靴をお選びしているので、その部分はいいと思います。

足に合う靴を長く履くためにしっかりとしたフィッティングを

――靴選びのこだわりというか、一般の方はあまり意識していないこととか皆さんに知って欲しいことなど、何かメッセージがありましたらお願いします。

靴は長く履くものでもありますし、ファッションの要でもあります。足って第二の心臓と呼ばれているほど血流が流れている部分なんです。

その部分を守るものでもあるので、フィッティングが合っていない靴を履かれてしまうと、外反母趾とか、血流が悪くなるので体に影響を及ぼしたりもするので、ちゃんとしたフィッティングの靴を履いていってもらいたいです。

もっともっと靴が長く履けるというのもあるし、ファッションとしても楽しめる部分もあると思うので、そこを知ってもらいたいというのはあります。

特にヒールが高い靴を履かれている女性の方は多いので、足も長く見えるし綺麗に見えるしデザイン的には美しいんですけど、フィッティングの部分でなかなか難しい部分も多いので、女性のお客様は大事だと思いますね。

やはりつま先に体重がかかってしまうので、前の方にクッションを置いたりということをしていることが多いですね。

特にサイズ感が合ってないと、かかとが抜けてしまったりということが多いので、1日履かれたらそれなりに足にストレスがかかって体にも疲れが生じるので、やはりフィッティングは大事だと思います。

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